1980年代に一時代を築いたスラッシュ・メタルですが、1990年代になり、低迷期に入り、スラッシュ・メタル・バンドが音楽性を変えたり、バンド名を変更して活動を継続したり、活動休止や解散に追い込まれたりしました。
過去の記事で、「ベテラン・スラッシュ・メタル・バンドの復活アルバムを聴いてみよう」、ということで2020年前後に復活を果たしたスラッシュ・メタル・バンドのことを書かせていただきましたが、今回は、アメリカでスラッシュ・メタルの盛んだった地域であるカリフォルニア州サンフランシスコ近郊のベイ・エリアのスラッシュ・メタルのバンドの復活アルバムを聴いてみようと思います。
ベイ・エリア・スラッシュ・メタルに属していたバンドも大半が冒頭書かせていただいたような状況に追い込まれてしまいました。
しかし、それらのバンドは、1990年代に活動していたバンドもいますが、2000年代に入り、本格的に復活してきました。
ベイ・エリア・スラッシュ・メタルのバンドの復活のきっかけになったのは、これも記事を書かせていただきましたが、2001年に行われたThrash Of The Titansです。
このイベント以降、今回紹介しているバンドの一部が復活を果たし、現在まで活動しています。
それ以外のきっかけで復活したバンドもいますが、今回は、ベイ・エリア・スラッシュ・メタルのバンドのことを書かせていただきます。
紹介しているバンドの中には、再録盤、ライブ盤やコンピレーション盤などをリリースしていた場合もありますが、今回はスタジオ作品での復活盤を紹介しています。
基本的には、アルバムを紹介していますが、1バンドだけEPを紹介しています。
この記事では、10組のバンドを取り上げています。
アルファベット順に紹介しています。
アルバム・ジャケットとYouTubeを貼っておきます。
気になる作品があれば、聴いてみてください。
それでは始めます。
DEATH ANGEL – The Art Of Dying

2004年4月27日、Nuclear Blastからリリースされた4枚目のアルバムです。
前作は、1990年4月10日にリリースされたAct IIIです。
約14年ぶりの作品です。
疾走曲がかっこいいDEATH ANGELらしいアルバムになっています。
1991年まで活動していましたが、同年、THE ORGANIZATIONに改名し、1995年まで活動。
DEATH ANGELとしては、2001年に復活し、現在に至る。
DEFIANCE – The Prophecy

2009年10月19日、Candlelight Recordsからリリースされた4枚目のアルバムです。
前作は、1992年3月27日にリリースされたBeyond Recognitionです。
約17年ぶりの作品です。
TESTAMENTの影響を感じさせるスラッシュ・メタルです。
1992年に活動休止するも、1993年から1995年と2005年から2012年まで活動。
2019年から活動再開を果たしている。
EXODUS – Tempo Of The Damned

2004年2月2日、Nuclear Blastからリリースされた6枚目のアルバムです。
前作は、1992年8月17日にリリースされたForce Of Habitです。
約12年ぶりの作品です。
ザクザクのギター・リフは健在で、冒頭2曲の疾走チューンで勢いを感じさせるアルバム。
1993年に活動休止するも、同年に復活するが、すぐに活動停止。
1997年に活動再開し、ライブ・アルバムAnother Lesson In Violenceをリリースするも、翌1998年に活動休止。
2001年に復活し、現在に至る。
FORBIDDEN – Omega Wave

2010年10月22日、Nuclear Blastからリリースされた5枚目のアルバムです。
前作は、1997年3月25日にリリースされたGreenです。
約13年ぶりの作品です。
初期FORBIDDENとは異なるヘヴィな作風のアルバムです。
1997年に活動休止するが、2001年にFORBIDDEN EVILとして一時復活。
2007年、本格的に活動を再開するも2012年に活動休止。
2023年に復活。
HEATHEN – The Evolution Of Chaos

2010年1月25日、Mascot Recordsからリリースされた3枚目のアルバムです。
前作は、1991年4月12日にリリースされたVictims Of Deceptionです。
約19年ぶりの作品です。
疾走曲、スローな曲やミドル・テンポの曲などいろいろなタイプの曲を楽しめるアルバム。
1993年に活動を停止。
2001年に復活。
LAAZ ROCKIT – Left For Dead

2008年7月25日、Massacre Recordsからリリースされた6枚目のアルバムです。
前作は、1991年11月27日にリリースされたNothings Sacredです。
約17年ぶりの作品です。
初期や中期の音楽性とは異なる作風で、時代に合わせた音楽性になっています。
1992年に活動休止。
翌1993年にGACKというバンドで復活し、アルバム1枚をリリースするが、活動は停止。
2005年にLAAZ ROCKITとして、復活を果たすも、現在の活動状況は不明です。
POSSESSED – Revelations Of Oblivion

2019年5月10日、Nuclear Blastからリリースされた3枚目のアルバムです。
前作は、1986年10月31日にリリースされたBeyond The Gatesです。
約33年ぶりの作品です。
ヘヴィな曲もありますが、疾走チューンが多く、勢いを感じさせるアルバム。
1987年5月31日にEPのThe Eyes Of Horrorをリリース後、活動停止。
1990年から1993年に一時復活。
2007年から本格的に活動を再開し、現在に至る。
SADUS – Out For Blood

2006年2月27日、Mascot Recordsからリリースされた5枚目のアルバムです。
前作は、1997年9月29日にリリースされたElements Of Angerです。
約9年ぶりの作品です。
疾走曲でのベースが前面に出た作風は相変わらずですが、ヘヴィな楽曲が多いアルバムです。
2015年に活動停止するも、2017年に活動再開。
スラッシュ・メタル低迷期にも継続的に活動していたバンドです。
TESTAMENT – The Formation Of Damnation

2008年4月25日、Nuclear Blastからリリースされた10枚目のアルバムです。
前作は、2001年10月24日にリリースされたFirst Strike Still Deadlyです。
約7年ぶりの作品です。
様々なタイプの曲が収録されたTESTAMENTらしい勢いのあるアルバムです。
しかし、First Strike Still Deadlyは、再録盤なので、オリジナルのスタジオ・フル・アルバムは、1999年6月8日にリリースしたThe Gatheringです。
そうすると、約9年ぶりの作品になります。
今回、この記事に掲載するか、迷ったバンドです。
1987年から継続的に活動し、スラッシュ・メタルが下火になっても、活動停止することなく、アルバムをリリースしていました。
現在も健在です。
VIO-LENCE – Let The World Burn

2022年3月4日、Metal Blade Recordsからリリースされた3枚目のEPです。
前作のアルバムは、1993年10月21日にリリースされたNothing To Gainです。
約29年ぶりの作品です。
基本的には、ヘヴィですが、VIO-LENCEらしいブランクを感じさせない作品です。
VIO-LENCEも今回掲載するか、迷ったバンドです。
なぜなら、まだ復活アルバムをリリースしていないからです。
しかし、5曲入りEPとはいえ、復活作を発表したので、掲載することにしました。
1993年に活動を停止しますが、2001年から2003年、2018年と活動。
2019年に活動を再開し、現在に至ります。
以上になります。



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